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昨日、工務店仲間の勉強会にて「パリ協定が住宅業界に与える衝撃」というテーマでお話しさせていただきました。

たっぷり時間をいただきましたのでストンと落ちる話となるように背景や裏話を丁寧にお伝えしました。

主宰者の野辺さんをはじめ、いつも皆さんから多くのことを教えていただいてるので少しだけお返し出来たと思います。^_^
SIIのサイトに次の案内が掲載されました。

「政府より公表されました「未来への投資を実現する経済対策」(平成28年8月2日閣議決定)に「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)普及加速事業」が位置付けられており、政府においてZEH普及に向けた取り組みが検討されている模様です。」

このタイミングでSIIからアナウンスされるということは、10月以降の年度内のいずれかのタイミングで新規募集があると思われます。

SII.CR.JP
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なぜ国は住宅において高断熱化や省エネ化だけでなくZEH(ゼロエネルギーハウス)化を目指すのか?

最近、良く聞かれますので3分以内で分かるように解説しますね。

人類の経済活動(主に石油・石炭・ガスの燃焼)から排出される二酸化炭素は地球温暖化問題を引き起こし、一例としてグリーンランドの氷床の融解により海面上昇が7mとなるなどの取り返しのつかない多くのリスクが科学者により指摘されています。

そのために世界全ての国々は昨年末に、世界平均気温の上昇を産業革命頃から2℃以内に抑えることを目標とし今世紀後半にゼロ炭素社会を目指すパリ協定を採択しました。(既に約1℃上昇済み)

平均気温の上昇は累積の二酸化炭素排出総量で規定され、3兆トンが上限と試算されていて、既に2兆トンを排出済みであることから人類に残された排出量の余裕はあと1兆トンしかありません。(写真参照)

ここ数年、世界は毎年約300億トンの二酸化炭素を経済活動により排出していますので、このままだと300×30年≒1兆トンとなり、あと30年で上限に達します。

仮に一直線に減らしていくと仮定すると300×60÷2≒1兆トンですから、60年後の2075年にゼロ炭素社会を実現すればギリギリ達成です。

このペースは生半可な取り組みでは全く不可能で、過去の延長線上に無い技術革新や社会制度の大転換が必須と言われています。

言い換えると、過去の延長線上の高断熱化や省エネ化では間に合わず、ゼロエネルギー化、ゼロ炭素化を不連続な高い目標を掲げて全力で達成する必要があるということです。

二酸化炭素の累積排出量に上限があるというこの課題をここ30年くらいで解決の目処をつける必要があることをご理解いただいたと思いますが、子どもたちの世代に課題を先送りするようでは解決そのものが手遅れになると言われています。

良く欧米の住宅政策はZEHよりも躯体性能を重視していると言われますが、長期的に見るとやはりZEHやZEBが目標とされていて2050年には新築は勿論のこと既築全体でカーボンニュートラルが目標の国が多いようです。

私たちの世代の未来責任を果たし、2050年を見届けたいものです。^_^

写真は先週開催された環境省の長期低炭素ビジョン小委員会第一回資料からの引用です。

興味のある方はこちらです。
http://www.env.go.jp/council/06earth/y0618-01.html
資料4「低炭素社会に向けた動向」
8/2に政府が閣議決定した経済対策「未来への投資を実現する経済対策」の22ページにZEH普及加速事業(経済産業省)と記載がありました。

こちらです。
http://www5.cao.go.jp/ke…/keizaitaisaku/20160802_taisaku.pdf

28年度事業として当初9月の受付で終了予定だったZEH補助事業ですが、補正予算によりさらに拡充されると思われます。

2020年の新築戸建過半数ZEHに向けて最大限の支援がなされます。

三方良しになるように住宅事業者として努めたいと思います。
「世界の大都市における建築低炭素化政策」

興味のある方にご紹介します。

「グリーン建築月例セミナー」第1回
講演テーマ『(仮)世界の大都市における建築低炭素化政策』
講演者:東京都環境局 主任 西田 裕子氏
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【日 時】平成28年8月19日(金) 17:30~19:00
【参加費】無料
【定 員】35名 (先着順)
【場 所】一般財団法人建築環境・省エネルギー機構

申し込みはメルマガ会員のみ先行受付中です。
まずはメルマガ登録されてIBECに問い合わせ願います。
https://www.ibec.or.jp/cgi-file/GBF/ezine/ezine-entry.html

※本セミナーは私も委員としてお手伝いしているグリーン建築推進フォーラム(国内建築業界としてのパリ協定実現支援がミッションの団体)の主催で行われるものです。
IBEC.OR.JP
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昨日に引き続き、M's構造設計の佐藤実先生によるセミナーを主催しています。

テーマは「連続震度7でも倒壊しない耐震設計とは〜なぜ築浅の新築住宅が倒壊したのか?倒壊していない住宅との差は何なのか?〜」です。

昨日はユーザー向けでしたが今日は建築のプロ向けで、午前が熊本で100名、午後は福岡で70名のご参加をいただきました。

熊本地震への関心の高さから早々に満席となりました。

当初は社内勉強会として企画がスタートしたのですが、内容が極めて有益でしたので、地元の住宅業界向けに広く公開開催することといたしました。(セミナーの収益は義援金として県に寄付します)

核心的な内容は次の通りです。

①熊本地震で倒壊した住宅の現地調査レポート(築浅物件、耐震等級2、柱引抜き、金物破断、etc)

②最新の建築基準法は今回のような大地震に対して一度の被災に限り倒壊しないことを求めているに過ぎず、一度でも被災をすれば見た目は大丈夫でも壁の中は相応に損傷が出て耐震性が低下しているので、相応に修復しないと住み続けられないこと。修復少なく住み続けるには耐震等級3が必要と考える。

③建築基準法では木造住宅の建築時には仕様規定(壁量計算、四分割法、N値計算)を計算することとされているが、確認申請時に提出義務がないために実状は。。。

④施主は自分が建てる家の耐震性能を認識することなく建てている問題点。施主には耐震等級1,2,3の何れにするか?について説明責任を果たすべき。

結論

①新築時は大規模地震が来ても住み続けるには耐震等級3必須。地盤が軟弱の場合はさらに要強化。

②リフォーム時は事前の耐震診断が必須。

熊本地震から学び、大地震に強い木造住宅の普及が促進されることを心から願います。m(_ _)m

※本コメントは一般の木造住宅に掛かる内容で伝統木造建築等については触れていませんのでご承知ください。
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本日、M's構造設計の佐藤実先生を講師にお招きし、熊本県民の皆様を対象にした耐震リフォーム、耐震設計をテーマにしたユーザーセミナー(主催:九州ホームインスペクション株式会社、後援:新建新聞社)を開催しました。

プロでは無い一般の方を対象にした無料公開セミナーとしては被災地では恐らく初の企画と思います。

佐藤先生から木造住宅の耐震性の課題と解決策についてズバズバと指摘されたので、参加されたお客様も目から鱗の内容だったと思います。

終了後のアンケートでは、大変為になったと沢山の感謝のコメントをいただき胸をなでおろしています。

エコワークスの関連会社として発足した九州ホームインスペクションですが、より一層、地域のお役に立てるよう努めて参りたいと思います。

実は明日はプロ向けセミナーで午前が熊本、午後が福岡の2連荘です。

こちらは収益を義援金として寄付するチャリティーセミナーとして開催いたします。^_^
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環境省の長期低炭素ビジョン小委員会の第一回会合が昨日開催されました。(今回は傍聴出来ませんでしたが、次回は行きたいと思います。)

委員には私が個人的に応援している日本気候リーダーズ・パートナーシップ(Japan-CLP)の桜井代表が入っておられます。

パリ協定を背景に今世紀後半のゼロ炭素社会の実現に向けて日本のロードマップを議論することが目的の有識者会議です。

住宅業界におけるZEH推進の必要性はこの委員会で議論されることに起因しています。

未来を見通すために勉強されたい方はこちらのサイトをご参照ください。
http://www.env.go.jp/press/102797.html
中核たる議事資料はこちら。
http://www.env.go.jp/press/y0618-01/mat07_2.pdf

※写真は資料の核心たる図の抜粋です。ゼロ炭素社会の実現には①徹底的な省エネ、②電力の低炭素化、③電化の推進が軸と論じられています。
ZEHに関する取材があり、コメントを掲載いただきました。

気候変動リスクからパリ協定に関しては記事で紹介された内容の10倍くらいお話ししたのですが、割愛されていました。

とはいえ、何かしら参考になれば幸いです。m(_ _)m
WWW.HOUSENEWS.JP
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今日はCASBEE公開セミナーでした。

目玉は今回新たに開発されたCASBEEレジリエンス住宅チェックリストです。

東日本大震災を機に開発が進められていたそうで、首都直下地震、南海トラフ地震など想定される大災害に向けて住宅や暮らしの備えについて一般の方の気づきを促すチェックリストです。

エコワークスでも新築やリフォームを検討される方に情報提供していきます。

さて、パネルディスカッションでは防災の専門家でいらっしゃる河野東京理科大教授から「発災時は公的避難所への避難ではなく在宅避難で済むことを目指すべき」とのコメントがありました。

公的避難所よりも自宅の方がより安心出来る場所であるべきという考え方でもっともな話です。

そのためには住宅は倒壊しないだけでは不十分で、赤紙や黄紙が貼られることなく、安心して住まい続けられるレベルの耐震性が必要と思います。