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過日、日本気候リーダーズ・パートナーシップ(Japan-CLP)主催の勉強会を聴講しました。

講師は元財務官僚(事務次官級)で、現在OECD(経済協力開発機構、本部パリ)で主要な役職を務められるT氏で、テーマは気候変動とビジネスでした。

勉強会では活発な意見交換がなされましたが、私が興味を持った意見をご紹介します。(同会議運営ルールにより発言者はご紹介出来ないことをご了承ください)

①パリ協定はこれまでの社会制度と経済システムの転換を迫っていて、ビジネスにとってリスクと機会がある。しかし余りに長期間のために政治も企業もフォーカスしにくい。

②今後は世界的にカーボンプライシングの導入が強化される。自国だけカーボンプライシングを上げずにタックスヘイブンとなることは国際的に許されない。

③気候変動は環境問題から社会制度と経済システムの問題に移行しつつある。これらの変革を機会として捉え欧米の多くの企業が経営戦略を転換している。その一例が自動車業界。欧州のモーターショーは既に電気自動車一色。気候変動を機会と捉えられない企業は生き残れない。

住宅業界にもインパクトがあります。

最たるものがZEHです。

多くの識者が指摘しているように、本来であれば住宅の省エネ化施策は(a)断熱義務化→(b)超高断熱化誘導→(c)ZEH化が筋と思いますが、欧米と比較して(a)(b)に出遅れた日本は(a)(b)(c)を同時に取り組まないといけない難題に直面しています。

この難題の解決の一端を担うのが私たち地域の住まいの作り手です。

街並みや近隣への調和を図り、暮らしの豊かさと家族に笑顔をもたらす住まいを実現しつつ、メカメカZEHでなく超高断熱ZEHが普及していくことを願います。^_^
昨日は住宅医スクールで山田憲明構造設計事務所の山田先生、建築研究所の槌本先生(熊本地震調査班で本震体験者)、一昨日はM's構造設計の構造塾で佐藤実先生に終日レクチャーいただきました。

既に東京都市大の大橋先生、京都大の五十田先生、山辺構造設計事務所の山辺先生などの講演も聴講済みです。

これで、木造住宅の耐震性に掛かる有識者の講演は、弊社設計陣と一緒に一通りお聞きしました。

私自身は建築士ではありませんが「門前の小僧習わぬ経を読む」の如く、省エネだけでなく耐震についても随分と学びが深まりました。

国の委員会メンバーの先生方が口に出されない本音を私なりに読み取ると目指すべき目標は次の通りです。

①新築は耐震等級3(地域地震係数1.0)+余力で実質的に等級4相当
(国としては性能表示制度の積極的な活用を推奨するところまでが熊本地震報告書の結論なので、等級3+αの提言は民間でやらないといけない)

②既築は2000年以前の住宅は新耐震とはいえ耐震改修が必要で評点1.5が目標。
(これは国が言うとパニックになるので民間でやらないといけない)

ということで、耐震と省エネは国の基準ギリギリでは安心出来ないのです。m(_ _)m